新型コロナ関連の国民健康保険料の減免制度(所得条件の見方など)の概要

2020-09-24

コロナ 減免 国保

新型コロナの影響で仕事が減り、収入も減ったため、これまで持続化給付金と家賃支援給付金を申請しました。
国民健康保険料についても、減収した場合の減免制度があるようです。
受けれる可能性があれば申請したいので、まずはどんなものか調べてみたので共有します。

この記事では、下記を取り扱います。

●新型コロナ関連の国民健康保険料の減免制度の概要(対象者、条件、計算方法等)
●所得条件について、申告書上の所得の見方
●申請に必要な書類(大阪市の場合)

【実際の申請画像が見たい方はこちら】
実際に私が申請した手順と申請画像→新型コロナ関連の国民健康保険料の減免制度 実際の申請過程とそのスクショ

個人事業主(フリーランス)必見、コロナ関連の国民健康保険料の減免制度とは

「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月7日閣議決定)の一つ
・感染症の影響により一定程度収入が下がった方々等に対して行われる
・国民健康保険、国民年金等の保険料の免除等

誰が、いくら減免されるか

誰が減免を受けられるか(国保減免申請の条件)

新型コロナウイルス感染症の影響により、
1.主たる生計維持者が死亡又は重篤な傷病を負った世帯
2.主たる生計維持者の事業収入等(事業収入、不動産収入、山林収入又は給与収入)のいずれかが前年に比べて10分の3以上減少することが見込まれる世帯。

いくら減免されるか

減免額は、 新型コロナウイルス感染症により、主たる生計維持者が どのような影響を受けたかによって変わります。

主たる生計維持者どれだけ減免減免されるか
死亡又は重篤な傷病を負った世帯全額
事業収入等(*1)が3割以上減った世帯(*2)減免額の算定方法によって算出
(詳細は 減免される金額の計算方法は?を参照 )

(*1)事業収入等というのは、事業収入、不動産収入、山林収入又は給与収入のいずれかを指します。

(*2)前年の合計所得金額が1,000万円以下、かつ、減少することが見込まれる事業収入等以外の前年の所得の合計額が400万円以下であること。

前年の合計所得金額が1,000万円以下 というのは、下記の黄色部分が10,000,000以下ということです。

個人事業主(フリーランス) コロナ関連 国民健康保険料 減免制度 前年の合計所得金額 1,000万円以下

減少することが見込まれる事業収入等以外の前年の所得の合計額が400万円以下 というのは、
例えば、減収した収入が事業収入だとすると、それ以外の給与所得、不動産所得、山林所得の合計です。
減収した収入が不動産収入だとすると、それ以外の事業所得、給与所得、山林所得の合計です。

各所得金額は、確定申告書の下記マーカー部分を拾います。
事業所得、不動産所得、給与所得

個人事業主(フリーランス) コロナ関連 国民健康保険料 減免制度
事業所得 不動産所得 給与所得

山林所得がある場合は、確定申告書の第3表から拾います。

個人事業主(フリーランス) コロナ関連 国民健康保険料 減免制度 山林所得がある場合

申請時期と減免時期は?

申請時期

令和3年(2021年)3月末までに申請が必要。

減免は納期限までに申請が必要とのことですが、
大阪市の場合、申請が遅れた場合でも、原則、遡って適用されるとのことです。

減免時期

令和2年2月相当分から令和3年3月相当分まで(2020年2月~2021年3月)の保険料が対象とされています。

減免される金額の計算方法は?

下記の式で算出されます。   

  対象保険料額 × 減免の割合 = 保険料減免額

対象保険料額

対象保険料額は下記の算式で算出します。

対象保険料額=A×B/C

A:当該世帯の被保険者全員について算定した保険料額
B:世帯の主たる生計維持者の減少することが見込まれる事業収入等に係る前年の所得額
(減少することが見込まれる事業収入等が2以上ある場合はその合計額)
C:被保険者の属する世帯の主たる生計維持者及び当該世帯に属する全ての被保険者につき算定した前年の合計所得金額

ぱっと見よくわからないですが、要するに下記の意味だと理解できます。
・世帯全員の保険料合計が全額対象となるとは限らない。
・世帯全員の所得のうち、主たる生計維持者の収入が3割以上減少した種類の所得の割合が対象となる。

対象保険料は納期限が令和2年2月~令和3年3月の保険料です。
5月頃に市町村から送付される「○○市国民健康保険料 決定通知書」に記載されています。

平成31年度の決定通知書から2月、3月分、令和2年度の決定通知書から年間保険料額を集計したものが対象保険料です。

これを世帯の被保険者全員分集計したものが上式の「A」です。

減免の割合

主たる生計維持者の前年の合計所得金額減免の割合(d)
300万円以下であるとき10分の10
400万円以下であるとき10分の8
550万円以下であるとき10分の6
750万円以下であるとき10分の4
1,000万円以下であるとき10分の2

申請に必要なものは?

必要な書類は、下記申請理由(主たる生計維持者がコロナの影響でどうなったか)によって違います。
また、市町村によって添付資料に若干の差があるので、ご自身がお住いの市町村ホームページ等で確認する必要があります。

私は大阪市在住なので、大阪市で必要な申請書類を調べました。
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000503428.html#01

❒申請書「新型コロナウイルス感染症の影響による国民健康保険料減免申請書」
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/cmsfiles/contents/0000503/503428/koronagenmen.pdf

死亡した場合

❒死亡診断書の写し
❒その他

重篤な傷病を負った場合

❒診断書の写し
❒入院勧告書の写し
❒その他

事業収入等が3割以上減った場合

令和元年(2019年)の書類

❒確定申告書の写し (所得税の確定申告をおこなった方)
❒市・府民税申告書の写し (確定申告や年末調整をしておらず、住民税のみ申告していた方)
❒源泉徴収票の写し (3割以上減少した収入が給与の場合)
❒その他

令和2年(2020年)の書類

令和2年(2020年)の2月以降の任意の1ヶ月分の収入がわかる書類の写し
❒給与明細の写し ( 3割以上減少した収入が給与の場合)
❒帳簿等の写し (3割以上減少した収入が、事業、不動産、山林に係るものであった場合)
❒その他

申請手続(大阪市のケース)は?

申請方法は、驚きの「郵送」です。
オンラインでさせてくれよー、と思いますが、やむを得ない。
そういえば、大阪市は特別定額給付金のときもオンライン申請ができませんでした。

申請先(郵送先)

お問い合わせ先、申請先とされているのは、「お住いの区の区役所保険年金業務担当」とのことです。
下記リンク先に大阪市内各区の窓口が一覧表示されています。
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000370489.html

コロナ影響による国保減免制度のまとめ

コロナ感染症の影響による一定の場合、国民健康保険料が減免される
・ 一定の場合とは主たる生計維持者が、死亡重篤な傷病3割以上収入が下がった場合等
・減免額は、主たる生計維持者への影響の種類、所得の状況に応じた金額

ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。
ここまでで理解した結果、私は申請すれば減免を受けられそうなので申請してみます。
実際に私が申請した手順と申請画像はこちら→新型コロナ関連の国民健康保険料の減免制度 実際の申請過程とそのスクショ