自己肯定感が低くて生きるのが疲れる…と感じる人がまず試すべき「自分褒めノート」の始め方

「どうして私は、何をやってもダメなんだろう…」
「また、あの人みたいにうまくできなかった…」
ささいなミスをいつまでも引きずってしまったり、常に周りの顔色をうかがって、気づけば心がヘトヘトになっていたり。
誰かに褒められても、「お世辞に決まってる」なんて素直に受け取れなくて、自己嫌悪に陥ってしまう…。
そんなふうに、自己肯定感の低さから「生きているだけで疲れる」と感じてしまうこと、ありませんか?
私も長年、自分に自信が持てず、他人と比べては落ち込む毎日を送ってきました。だから、そのお気持ちが痛いほどよく分かります。
でも、もし、そんな毎日を少しずつ変えていける、とってもシンプルで簡単な方法があるとしたら、試してみたいと思いませんか?
この記事では、お金も特別な道具も必要なく、今日からすぐに始められる**「自分褒めノート」**という魔法の習慣をご紹介します。
この記事を読めば、あなたもきっと、自分を責める時間を、自分を優しく認めてあげるための「特別な時間」に変えることができるかもしれません。
まずは結論から:この記事で得られること
この記事でお伝えしたい、「自分褒めノート」の魅力と始め方は、とってもシンプルです。
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「自分褒めノート」は、お金をかけずに今日から始められる自己肯定感を育むトレーニングです。
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用意するのは、お気に入りのノートとペンだけ。
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書くのは、どんなに小さなことでもOK。「できたこと」「頑張ったこと」「良かったこと」を見つけてみましょう。
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続けるコツは、完璧を目指さず、ハードルを極限まで下げること。
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寝る前のたった5分間を、自分を認めるための「特別な時間」に変えることができます。
「本当にこんなことで変わるの?」と思うかもしれません。でも、大丈夫。これから、その理由と具体的な方法を、一つひとつ丁寧にお話ししていきますね。
なぜ、自己肯定感が低いと「生きるのが疲れる」のか?
具体的な始め方をご紹介する前に、少しだけ「なぜ、自己肯定感が低いと疲れやすいのか」について触れておきたいと思います。
私たち人間の脳には、「自分はダメだ」というネガティブな情報ばかりを集めてしまうクセがあると言われています。
これを心理学では「ネガティビティ・バイアス」と呼んだりします。
自己肯定感が低い状態だと、このクセがさらに強まってしまいます。
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できたこと(99%)よりも、できなかったこと(1%)にばかり目が行く。
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他人の何気ない一言を、悪い意味に捉えて何度も考えてしまう。
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常に「失敗したらどうしよう」という不安で、心が休まらない。
つまり、常に自分自身を監視し、ダメ出しをする「厳しいコーチ」を、心の中に住まわせているような状態なのです。
これでは、心が疲れてしまうのも無理はありませんよね。
そこで登場するのが「自分褒めノート」です。
このノートは、ネガティブな情報ばかりを集めがちな脳のクセを、
意識的に「ポジティブな情報」を探すクセへと、少しずつ方向転換させていくための、優しいトレーニングなのです。
自分のせいだと責める必要はありません。脳のクセを、ほんの少しだけ変えるお手伝いをしてあげる。そんな気持ちで、気軽に始めてみませんか?
「自分褒めノート」の具体的な始め方
それでは、具体的なステップをご紹介します。本当に簡単なので、安心してくださいね。
用意するのは、お気に入りのノートとペンだけ
まず、あなたがお気に入りのノートとペンを用意してください。
これは、この習慣を「特別な時間」にするための、大切な儀式です。
100円のノートでも、ちょっと背伸びして買った高級なノートでも、あなたが「これを見ると気分が上がるな」と思えるものなら何でもOKです。
「書くのが楽しみになる」と思えるような、お気に入りの相棒を見つけてみてください。
書くのは、どんなに小さなことでもOK
ノートを開いたら、今日1日を振り返って、以下の3つの視点で「よかったこと」を書き出してみましょう。
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できたこと・やったこと(行動)
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例:「朝、ちゃんと時間通りに起きられた」「面倒だったけど、洗濯物を畳んだ」「勇気を出して、会議で一言だけ発言できた」
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頑張ったこと・耐えたこと(プロセス)
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例:「苦手な上司との会話を、なんとか乗り切った」「眠かったけど、最後まで仕事をやり遂げた」「イライラしたけど、八つ当たりしなかった」
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感じたこと・良かったこと(発見)
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例:「コンビニの店員さんが優しかった」「道端の花がキレイだった」「今日のランチが美味しかった」
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大切なのは、他人から見て「すごいこと」である必要は全くない、ということです。
あなた自身が「まあ、できたかな」「ちょっと頑張ったな」と思える、そのささいな事実こそが、何よりの宝物です。
続けるコツは、ハードルを極限まで下げること
この習慣で最も大切なのは、「続けること」です。そして、続けるための最大のコツは**「完璧を目指さないこと」**です。
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毎日書けなくてもOK: 疲れて書けない日があっても、自分を責めないでください。「書けなかった」ではなく「お休みした」と考えるのがポイントです。
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1つしか書けなくてもOK: 「3つ書かなきゃ」と気負う必要はありません。たった一つでも、自分を褒められたら、それは素晴らしいことです。
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箇条書きでOK: きれいな文章で書く必要はありません。単語の羅列でも大丈夫です。
「今日は眠いから、”朝起きれた”とだけ書いて寝よう」
それで、100点満点です!
寝る前の5分間を、自分を認めるための「特別な時間」に
ノートを書くのにおすすめの時間は、**「寝る前の5分間」**です。
一日の終わりに、今日あった「良かったこと」を思い出しながら眠りにつくと、脳はポジティブな情報を整理しながら休息に入ることができます。
今日一日の反省会ではなく、「今日も一日、よく頑張ったね」と自分を労う報告会として、この5分間を大切にしてみてください。
自己肯定感を育むには、心の土台となる質の良い睡眠も欠かせません。
私が睡眠のために気をつけている習慣については、こちらの記事が参考になるかもしれません。
【うたたねこの実体験】
「自分褒めノート、始めてみようかな」と思ってくださった方のために、ここからは少しだけ、私のリアルな体験談をお話しさせてくださいね。
使っているのは、その日の気分の「お気に入り」
私は、その日の気分で書く場所を変えています。
アナログな気分の日には、雑貨屋さんで見つけたセリアのノートと、旅行先の特急で思わず買ってしまった、お気に入りの「しまかぜボールペン」で。
デジタルでさっとメモしたい時は、Microsoftの無料ノートアプリ「OneNote(ワンノート)」を使っています。スマホでもパソコンでも使えるので、思いついた時にすぐ記録できて便利なんですよ。
「こうじゃなきゃダメ」と決めつけず、自分が一番心地よい方法を選ぶのが、続けるための最初のコツかもしれません。
「こんな些細なこと」を褒めたら、世界が少し変わって見えた
私も最初は、「褒めることなんて何もない…」と思っていました。
なので、「できた」と言えるか分からないくらい、本当に些細なことを書いてみたんです。
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親と話すことに、ついイラっとしてしまうけど、今日は自分から話しかけられた。
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やる気が出ない仕事に、とりあえず5分だけ着手できた。
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頭の中がごちゃごちゃだから、やるべきことを書き出せた。
こんな、「しょうもない」とも思えるようなことを一つひとつ「できたこと」として認めてあげるうちに、ふと気づいたんです。
**「私、意外と毎日いろんなこと、ちゃんとできてるじゃないか」**って。
そう思えた瞬間、一日中聞こえていた自分を責める声が、少しだけ静かになった気がしました。
私を変えた「究極にハードルを下げた」使い方
このノートを続ける上で、私が一番効果を感じたのは、**「先延ばし癖のある、重い腰を上げるための起爆剤」**として使うことでした。
私はもともと、気が乗らない作業をどんどん後回しにしてしまうクセがあります。
そんな時、「よし、やるぞ!」と気合を入れるのではなく、
「『ノートに着手できた』と書くためだけに、教科書を1ページだけ開いてみよう」
「『仕事始めた』と書くためだけに、パソコンのファイルを開くだけ開いてみよう」
と、ノートに書くことを目的に、行動を始めてみたんです。
すると不思議なことに、一度始めてみると、意外とそのまま作業が捗ることが多いんですね。そして、その日の夜に「先延ばしにせず着手できた私、えらい!」とノートに書く。この小さな成功体験が、驚くほど自己肯定感を回復させてくれることを実感しています。
寝る前に書くのは「理想」。でも、できなくても大丈夫
よく「寝る前に書くと良い」と言いますよね。
これについては、正直に言うと「効果はすごく感じるけど、疲れてめったに実行できない」というのが私の本音です(笑)。
でも、たまに実行できた日は、一日の終わりに「できたこと」を思い出すことで、心がじんわり温かくなって、「明日はこれもやってみようかな」と少しだけ前向きな気持ちで眠りにつける気がします。
毎日できなくても大丈夫。「今日はできそうだな」という日だけで、その効果は十分に感じられるはずです。
このブログを読んでくださっているあなたも、ぜひ「できたこと」のハードルをうんと下げて、自分だけの「できた!」を見つけるゲームだと思って、楽しんでみてくださいね。
まとめ:「自分褒めノート」で自己肯定感を育む第一歩
今回は、自己肯定感が低くて生きるのが疲れる…と感じている方が、今日からすぐに始められる「自分褒め-ノート」の始め方についてお話ししました。
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用意するのは、お気に入りのノートとペンだけ。
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「できたこと」「頑張ったこと」など、どんなに小さなことでも書き出してみる。
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毎日書けなくても、1つしか書けなくても大丈夫。とにかくハードルを下げることが続けるコツ。
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寝る前の5分間を、自分を優しく認めてあげる時間にする。
自己肯定感は、筋肉と同じです。すぐにムキムキにはなりませんが、毎日少しずつトレーニングを続けることで、確実に育っていきます。
完璧を目指さなくて大丈夫。
まずは今夜、あなたの心に浮かんだ「小さな良かったこと」を、一つだけノートに書いてみることから始めてみませんか?
その小さな一歩が、あなたの心を少しずつ軽くしていく、大きなきっかけになるかもしれません。
【免責事項】
本記事で紹介している内容は、一個人の体験に基づいたものであり、すべての方に同じ効果を保証するものではありません。
また、医学的な助言を目的としたものではありません。体調に不安がある方や、症状が続く場合は、専門の医療機関にご相談ください。
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こころの耳(厚生労働省)
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