314件の口コミを読んだ結果、補聴器・集音器を選んだ決め手(軽度な難聴向け)
軽度な難聴で話し声やテレビの音がよく聞こえない。
補聴器は必要だけど値段が高そう、選び方がわからない、恥ずかしくて着けたくないと思っていませんか?
私の親がまさにそれでした。
実は、数千円~3万円ぐらいまでで買えるスタイリッシュなものがあります。
また、いくつかの選び方のポイントを押さえれば、自分に合ったもの(ベストではないがベター)が探せます。
実際に、補聴器なんて高いし恥ずかしいから嫌だと言っていた親が、「買ってくれるの?ありがとう!」に変わりました。
この記事はこんな方向けに書いています。
自分が、軽度な難聴で
●補聴器は高いと思っている
●どの補聴器が合うかわからず選べない又は面倒と思っている
●補聴器をつけることが恥ずかしいと思っている
自分の親が、軽度な難聴で、上記のどれかにあてはまっている
「聴こえない」を放置してはいけない
会話が聞こえにくい、テレビが聞こえにくいといった状況を放置するのはとても怖いです。
なぜなら、難聴を放置すると認知症や鬱病のリスクが高まるからです。
数々の医学雑誌やシンポジウム、学会などで、中年期以降の難聴が認知症リスクを高めるなど難聴と認知症や鬱病の関連性について言及しています。
難聴になると、何度も聞き返す、聴こえたフリをしてその場をやり過ごす、声が大きくなる、TV等のボリュームを大きくするなどの行動が多く見られます。
そうすると、会話がかみ合わない、本人と周囲でストレスが増加するなど、結果として会話機会の減少を招きます。
会話機会が減少すると、脳への刺激が減る、社会的孤立を感じる、などから認知症や鬱病へ発展する可能性が高まります。
そうならないためには、聴こえないことを放置せず、補聴器や集音器の利用を検討することが望ましいと思います。
(補聴器は医療機器で集音器は音響機器という違いはありますが、この記事では両者合わせて単に補聴器と記載して進めます。)
補聴器は使いながら不満を解消していく心構えが大切
補聴器はまず使ってみて、そこで発生する不満に対してできる限りの工夫をし、補聴器を自分に合わせて微調整していく必要があります。
なぜなら、誰がどんな場面でもストレスなく使える、というような万能の補聴器はないからです。
通販で購入した補聴器を使った方々の大半は大なり小なり不満をもっています。
不満があるから「この補聴器はダメ」とすぐに決めず、不満をいかに改善するか、と試行錯誤された方々の満足度が高い傾向にあります(詳細は後述の「口コミ情報(レビュー)から見える補聴器に対するよくある不満」で説明します)。
補聴器の専門店を使わず、自分でネット購入するのであれば、微調整も自分でしていくことになります。
補聴器を買ったらすぐに問題は解決すると決めつけず、微調整して自分に合わせていくという心構えが大切です。
以下、補聴器を購入した方々のネットの声から、よくある不満等をあげていきます。
口コミ情報(レビュー)から見える補聴器に対するよくある不満
よくある不満
今回は、楽天市場さんのサイトで補聴器ランキングを表示し、上位10品の口コミ情報「レビュー」をすべて(314件)読みました。
その結果、よくある不満のTOP3は下記でした。
●ハウリング(反響)
●雑音(髪や服の生地の摩擦音、風切り音その他)
●慣れるまで時間かかる、かかりそう
これらの不満はランキング10位以内のどの製品にも登場していました。
さらに興味深かったのは、これらの不満は、評価が低い人だけでなく評価が高い人のレビューにも登場していました。
低評価のコメントは、買って数日内の使用中止や返品が多かった印象があります。
他方、高評価のコメントは、「ハウリング(響き)」「雑音」はあるものの、様々な対処を試行錯誤し、不満が許容範囲内に落ち着いたという意見が多々ありました。
その他ちょこちょこ見る不満
その他の不満意見は下記のようなものがありました。
・操作が煩雑(ボタンが小さい、誤って触ってしまいやすい、年配には難しいなど)
・充電がうまくできない、すぐ充電切れる
・断線(耳に引っ掛けるタイプのもの)
・耳に入れにくい、すぐ落ちる
・ボリューム調整の段階が少ない(下げれば聴こえない、上げればうるさい、ちょうどよくない)
・範囲が狭い(最大にしても聞こえない、最小にしてもうるさい)
ためになりそうな意見
・ハウリングがあったが装着の角度を工夫したら止まった
・ピーピー雑音がなるが、装着部品のサイズをいくつか試したら止まった
・リビングではハウリングがあるが他では問題がない
・よく聞こえるようになったがスーパー等人混みでは騒がしいため使わないようにする
・機械音がある職場では使えない
・角度や力加減が難しいが3日で慣れた
314件読んだ結果、いろんな視点をいただけたので、次はこれらの視点も活かして、私が親の補聴器を選んだポイントをみていきます。
口コミ情報を見て思う選び方のポイント
結論からいうと、人気ランキング上位10点以内について、下記の4つの視点で比較するのがおススメです。
外見
耳にフックのようなものをひっかけるタイプや、耳に入れる小型タイプ、イヤホンのような形のものなどありますが、どのタイプがいいかが重要です。
なぜなら、見た目が原因で補聴器を敬遠する方が多いからです。
実際、補聴器を導入したがらない、買ってもすぐ使わなくなったというコメントも多数ありました。私の親も補聴器を提案した当初は見た目で嫌がっていました。そういった事例が多い反面、最近はスタイリッシュなデザインが増えています。
なお、実際に鏡を見ながら、これを着けたらどうなるかと想像することをお勧めします。
引っ掛けるタイプを買って装着したら、「あ、メガネがかけれない」なんてことになっても困ります。
日常の自分と候補となる補聴器をリアルに想像しましょう。
私の親は見た目気にし過ぎなので、イヤホンタイプで検討を進めることにしました。
ぱっと見、iPhoneのコードレスイヤホン?て思うような、ほぼイヤホンです。
値段
〇円~〇〇円ぐらいまでと予算を決めてもいいと思います。
もちろん余裕がある方は値段は度外視でいいと思います(うらやましい)。
理由は2点、
一つは、値段が高いことが障害となって補聴器が敬遠され、難聴が進んでしまうのは良くないからです。
二つ目は、補聴器は数年すれば状況に合わせて交換することが一般的だからです。
口コミでは、価格については、数十万円した補聴器を買ってすぐ使わなくなったり紛失したりという事例が多々あります。
また、高いから良い、安いから良くないとは言い切れない印象です。
ちなみに私の母の場合、買うのは私。
たまたま見たチラシのものが27,800円だったので、「こういう性能でこれが相場かー」と思い、27,800円前後を予算としました。
(ご参考)この記事では軽度の難聴を前提としていますが、障害認定を受けるほどの難聴の場合は、公的支援を受けれるケースもあるようです。その場合は補聴器に詳しい専門医への相談をお勧めします。
使う場面
日常生活の○○の場面はで最優先で聴こえるようにしたい、というように優先的に使う場面を想定するのがよいです。
静かな部屋で二人で会話、 家で家族とテレビ鑑賞 、子どももはしゃぐファミレス、込み合うスーパーなど、場面次第で音の環境は大きく異なります。
口コミのコメントでも、家で良く聞こえるのが、スーパーに行くと音が大き過ぎるという意見がいくつか見られました。
優先したい場面で良く聴こえるように調整し、その他の場面では使用しない、設定を変えるなど、工夫していくことが現実的だと思います。
ちなみに私の母の場合は、「スーパーとか外出中はほとんど要らない」「テレビのボリュームは家族に合わせると聴こえないので、テレビ観るときに聴こえるようにしたい」ということでしたので、使う場面は「家でのテレビ鑑賞」をメインとしました。
性能
●音質・音量の調整のしやすさ
音の調整がしやすいかどうかは極めて重要です。
高音が聴こえにくいのか、低音が聴こえにくいのか、テレビの音量20が聴こえないのか25も聞こえないのか、など難聴の程度は人によってバラバラです。
環境の音量も静かな室内から、賑やかなショッピングモールなのかでバラバラです。
音量の調整が1,2,3の3段階だけなのか、0~100%の100段階なのかで調整のしやすさは全然違うと思います。
音質についても、音量のみで音質は調整できないのか、高音だけちょっと大きめなど音域ごとに調整できるのかで大きく変わると思います。
私の親には、音量、音質それぞれを調整できるもの(スマホで操作)にしました。
こんな画面らしいです。設定は私がやり、親に伝授する予定です。
●一度の充電で使用できる時間
使用時間は長いほうが安心ですよね。
1時間とかでは話にならないので、「連続使用時間が〇時間未満は除外」とか、要チェック項目です。
●充電にかかる時間
口コミを見ていて驚きました。
上位10以内は全部そこそこ期待していたら、寝る前に充電したら翌朝使えます、というものがありました。
私の親のケースでは、「充電時間長すぎるわ!」ということで選択肢から除外しました。
結果、1時間充電で7時間稼働、小型充電ケースでさらに稼働時間が伸びるというモノに決めました。
(注意!)
ランキング10位以内に入っていても、口コミを全部見てみると、「充電できない」と怒りや嘆きのコメントが多発しているものもあります。
「人気商品だし値段も手頃だし、これにしよう!」とはせずに、皆様もぜひ、口コミ(レビュー)に目通すことを強くお勧めします。
●場面別の設定変更ができるか
重要視している場面での使用を考え、それに見合った製品を選ぶことをお勧めしています。
が、もし環境ごとに設定変更できるものがあれば、それは便利そうです。
補聴器専門サイトをいくつか見てみると、補聴器はそもそも「ハウリング」「雑音」「こもったように聴こえる」などの性質があるとされています。
そのため、聴こえ具合に合わせて微調整が必要ですが、場面ごとにある程度設定があれば便利です。
私の親用には選んだものは、結果的に場面別設定があるものになりました。
補聴器はベターなものを選び、使いながら工夫する
だらだらと書いてきましたが、強調したいのは下記です。
●難聴を放置したら鬱病や認知症のリスクがあるので補聴器は早く導入したい
●万能の補聴器はないことを知り、調整、慣れが必要との心構えが大切
●選ぶうえで特に重視したのは、音量、音質の調整がどの程度できるか
●選ぶうえで特に重視したのは、充電にかかる時間と連続稼働時間
●選ぶときは、使った人の口コミに目を通して!
楽天市場で調べる、Amazonで調べる、yahooでもWowmaでもどのサイトでもいいですが、商品を見たら必ず口コミ(レビューや評価)を見て、点数だけでなくコメントも調べてください。
(100件以上みたら、自分なりの視点みたいなのが湧いてきます笑)
結果として、私の母に購入すると決めたのは下記の集音器「Olive SMART EAR」です。色は目立たぬよう黒希望らしいです。
届いたら、使用感(感動、もしくは愚痴)を書いていく予定です。